訪問看護師のある1日〜スケジュールを大公開!〜
「訪問看護師って、実際1日どんな仕事をしているの?」そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
病院勤務の看護師と違い、訪問看護師は患者さんの自宅を訪問してケアを行うという特殊な働き方をしています。
この記事では、訪問看護師のリアルな1日のスケジュールを時系列で大公開!
仕事内容・やりがい・大変なことまで、現場の声をもとに詳しくお伝えします。
訪問看護師とは?まず基本をおさらい
訪問看護師とは、医師の指示のもと、利用者の自宅や施設に出向いて療養上のケアを提供する看護師のことです。
対象は幅広く、高齢者だけでなく、難病患者・小児・精神疾患を持つ方など、さまざまな利用者に対応します。
訪問看護ステーションに所属するケースが一般的で、1日に複数件の利用者宅を回るスタイルが主流です。
病院看護師と大きく異なるのは、「現場では個人で判断・対応する場面が多い」という点です。
利用者との1対1が基本で、場所もご自宅のためプライベートな場所で介入することになります。
訪問看護師の1日のスケジュール【タイムライン公開】
以下は、YADOLI訪問看護ステーションに勤務する訪問看護師のリアルな1日の流れです。
9:00 出勤
出勤後はまず、その日の訪問スケジュールと利用者情報の確認からスタートします。
利用者の体調変化・申し送り事項・緊急連絡の有無など必要項目はオンラインを使用して共有しています。単独での訪問だからこそ、安全なケアを提供するためにとても重要な時間です。
9:00〜9:30 訪問準備・移動
訪問看護師の移動手段は自転車・バイク・車などさまざま。
移動中も利用者の情報を頭の中で整理しながら向かったり、基本的に自由時間となっているため、好きな音楽を聴いたり、ラジオを聞きながら移動しています。
9:30〜11:00 午前の訪問
訪問先では、まず利用者のバイタルサイン(体温・血圧・脈拍・呼吸・SpO₂)の測定から始めます。
その後、利用者の状態に合わせて以下のようなケアを行います。
- 身体清拭・入浴介助・洗髪
- 褥瘡(床ずれ)の処置・創傷ケア
- 服薬管理・点滴管理
- 吸引・経管栄養などの医療処置
- リハビリテーション補助
- 利用者・家族への健康相談・指導
- デイサービスや作業所への送り出し
- 起床介助やゲーム、勉強
1回の訪問時間は30分〜90分程度が一般的。
利用者の状態や医療依存度によってケア内容は大きく異なります。
11:00〜13:00 移動・昼休憩
次の訪問先へ移動しながら、前の訪問で気になった点をメモしておきます。
訪問と訪問の間の移動時間は連絡対応に充てることもあり、頭も体もフル回転の時間帯です。
昼休憩は厳密に決まっている訳ではなく、訪問の合間をみてステーションに戻って休憩する場合もあれば、訪問先の近くで昼食をとる場合もあります。突発的な緊急対応がなければ、しっかり休んで午後に備えます。
13:00〜16:30 午後の訪問
午後も引き続き利用者宅を訪問します。
1日の訪問件数は平均4〜7件程度が一般的です。
午後の訪問では、利用者の体調変化に注意が必要です。
特に夕方にかけては、発熱・転倒・急変などのリスクが高まるため、より細かな観察眼が求められます。
夜間帯では医療機関も閉まるため、急変が起きないように先を見越したアセスメントや、異変を感じた場合は、主治医や担当ケアマネジャーへの迅速な連絡も訪問看護師の大切な役割です。
16:30〜17:30 記録・申し送り
全ての訪問が終わったら、訪問記録の入力・整理がメインの業務になります。
記録は利用者のケアの継続性を守るために欠かせないもので、医療・介護スタッフ間の情報共有ツールとしても重要な役割を果たします。
当ステーションは緊急時対応を24時間受けれるようにしているため、夜間でのオンコール対応があります。
そのため、訪問中に聞いた内容や伝達に関してはデバイスを使用して全体へ周知、管理者への共有も必要な業務の一つです。
17:30〜18:00 退勤
記録や申し送りが完了したら退勤です。
明日からの英気を養うためにプライベートな時間も大切にしています。
訪問看護師の仕事で大変なこととは?
1. 天候や交通状況に左右される
雨の日も、猛暑の夏も、雪の冬も、利用者のもとへ訪問することが仕事です。
悪天候はそのまま体力的な負担に直結します。
2. 家族への対応・精神的サポートも必要
利用者本人だけでなく、介護をするご家族の不安や疲弊にも寄り添うことが求められます。
「どうすればいいのか分からない」と涙する家族に声をかけ、共に解決策を考えることも訪問看護師の大切な仕事のひとつです。
特に小児精神の訪問では、保護者への配慮も必要な看護になります。
3. ビジネスマナーの実践が必要
訪問看護師として働くことは、地域へ出るということになります。病院で働く中で言われることは主に接遇(言葉使い、姿勢など)ですが、訪問看護として働く中で関わるのは利用者、まして医療者だけではありません。関係事業所や、行政とのやり取りをすることも少なくありません。
基本的な接遇だけではなく、ビジネスマナーとしての言葉選びや、挨拶、マナーも必要なスキルとなります。
訪問看護師のやりがいと魅力
利用者・家族との深い信頼関係が築ける
病院では多くの患者さんを担当しますが、訪問看護では同じ利用者と長期的に関わることが多いため、深い信頼関係が築けます。
「あなたが来てくれると嬉しい」という言葉は、訪問看護師にとって最高のやりがいになります。
生活の場でのケアだからこそ見えるものがある
自宅という生活の場で行うケアは、病院では見えない利用者の「本当の姿」に出会えます。
食生活・住環境・家族関係など、生活全体を視野に入れた看護ができることが、訪問看護師ならではの大きな魅力です。
専門性を深めながら自律的に働ける
訪問看護師は、自分で考えて行動する自律性の高い働き方ができます。
スキルアップ意欲のある看護師にとって、非常にやりがいのあるフィールドです。
訪問看護師に向いている人の特徴
- ✅ コミュニケーション能力が高い人
- ✅ 臨機応変な対応が得意な
- ✅社会経験が豊富な人
- ✅ 利用者・家族との信頼関係を大切にしたい人
- ✅ 在宅医療・地域医療に興味がある人
逆に、「チームで動くことが好き」「病棟の慌ただしさが好き」という方には、最初は戸惑う部分もあるかもしれません。
ただ、訪問看護も複数のスタッフと連携する場面は多く、チームワークが求められる仕事であることに変わりはありません。
まとめ|訪問看護師の1日は「移動×ケア×判断」の連続
訪問看護師の1日は、移動・ケア・記録・連絡調整が凝縮された、非常に濃い時間の連続です。
体力的にも精神的にも決して楽ではありませんが、利用者の生活を支えるという大きなやりがいがそこにはあります。
在宅医療のニーズが高まる今、訪問看護師の存在意義はますます大きくなっています。
「病院看護師としての経験を活かして、新しいフィールドに挑戦したい」と考えている方は、ぜひ訪問看護の世界を覗いてみてください。
あなたのスキルと温かさが、誰かの「在宅での生活」を守る力になります。

